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UTAMAP review
元ちとせアリオラジャパン移籍第一弾! 3年ぶり11枚目のシングル 映画“日輪の遺産”イメージソング 「永遠(トワ)の調べ」リリース
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「永遠(トワ)の調べ」
「永遠(トワ)の調べ」 amazonから購入
シングル
発売:2011.08.31
Ariola Japan
AUCL-64
\1,223(税込)
収 録 曲
01.永遠(トワ)の調べ 試聴
02.遠い海へ旅に出た私の友達 試聴
03.やわらかなサイクル 試聴
04.永遠(トワ)の調べ(Instrumental)
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Official Web Site
日本を代表する女性シンガー・元ちとせが、アリオラジャパン移籍第一弾となる3年ぶりのニューシングル「永遠(トワ)の調べ」をリリース。“鉄道員(ぽっぽや)”の浅田次郎・原作、堺雅人・主演、第二次世界大戦・終戦間際の1945年8月の日本を舞台に3人の日本軍人と20名の少女の運命を描く話題の映画“日輪の遺産”のイメージソング。スコットランド民謡「アニー・ローリー」のメロディに映画からインスパイアされた歌詞を新たに書き下ろした今作は、“100年に一人の声”と称される元ちとせの歌声が、美しいハープの音色、情緒豊かなストリングスと見事に調和し、心を揺さぶられる1曲に仕上がっている。
ニューシングル「永遠(トワ)の調べ」のロングインタビュー。c/w「遠い海へ旅に出た私の友達」、「やわらかなサイクル」に加え、移籍にあたっての抱負、さらに来年迎えるデビュー10周年のお気持ちまでジックリお話しいただきました。

“日輪の遺産”の予告編を観た時のインパクトが100%伝われば。

──ニューシングル「永遠(トワ)の調べ」は、映画“日輪の遺産”イメージソングですが、制作はどのようなお話から、何時頃始まったのですか?
イメージソングなので、映画が完成した後のプロモーション用の歌なんですね。映画会社の方がプロモーションプランを考えてらした時に、是非歌っていただけないかというお話をいただいたんです。そこからプロデューサーが映画を観て、作品を把握してから、どういう曲にするかという作業に入ったんですけど、結構ギリギリで(笑)。「アニー・ローリー」という曲が浮かんでくるまでの時間が掛かったんです。だからギリギリになったっていう。それくらい毎回トコトンまで突き詰めて制作にのぞんでいます。

──映画“日輪の遺産”のイメージソングというお話をお聞きになった時、どんな風に思われました?
映画のイメージソングや主題歌のお話は今まで何度かいただきましたけど、予告編を観たりする時に受けるインパクト、瞬間なモノなので、自分が関われる時は100%それが伝わるように表現できたらいいなと思います。観る人たちの想像を膨らませられる役に立てたら良いなと。

──元さんも映画はご覧になったのですか?
ハイ。以前は、戦争が遠い出来事のように思えていたんですが、「死んだ女の子」を歌ったことがキッカケで、知らなければいけない、忘れてはいけないことだと思うようになりました。“日輪の遺産”は、そういうことを教えてくれる映画だなと思います。
私は浅田次郎さんの書く文章がすごく好きでですね。全部の作品に詳しいワケではありませんが、すごく優しく物語を繋いでくれる方なので。原作を呼んだ人それぞれが監督になって思い描いているものと、映画はいろんなシーンが違うかもしれないので、映画と小説、2つあるというのは楽しみ方が多くなって良いなと思います。まずは是非、映画を観ていただいてから。

ハープは歌いずらいんじゃないかって、皆が凄く心配をしていました。

──スコットランド民謡の「アニー・ローリー」を原曲とされたのは?
プロデューサーが私の声で聴きたいと思ったことと、このシンプルな曲に映画の内容を踏まえた日本語の詞を乗せられたら良いんじゃないかって。もちろん実際に歌ってみたりして、事前にちゃんとしたものを表現できるかというのは何度も確認しています。

──ハープと弦楽器がとても印象的な楽曲ですが、レコーディングの時に、特に意識されたことはありますか?
ハープは歌いずらいんじゃないかって、皆が凄く心配をしてですね。音楽的なことが良く解っている人たちは、リズム隊がキチンとしていないとって言っていたんですけど。ライブで初めてハープ1本で歌わせていただいたことから、今回のハープでやってみようっていう話にも繋がったんですが、私にとってはとても歌いやすいんですよね。なので、レコーディング自体スムースでしたね。スタッフもアレンジャーも皆何年も一緒にやってきてくれている方たちだったので、朝方まで掛かったということは無かったですね。

こんなに歌詞を見ないで歌える歌は、これまでの中でも無いなと思います。

──元さんの曲を数多く手掛けているHUSSY_Rさんの作詞ですが、歌詞に関してお二人で話をされたりは?
「永遠(トワ)の調べ」に関しては映画がありますし、先程お話したとおり突然決まったことだったので、プロデューサーとHUSSY_Rさんのやり取りですね。ただ、自分の中では、いろんな言葉を詰め込むよりはシンプルな、一言ずつ人の心に入るような歌詞にしたいとは思っていました。
曲によっては会議を開くことがあったり、また、自分が思ったことや感じたことを伝えることもあります。やっぱり自分の口から出てこない言葉を歌にするというのは難しいので。HUSSY_Rさんは、私のそういう部分を本当によく解ってくださっているので、“これはちょっと…”というようなことは、いつも無いですね。

──「永遠(トワ)の調べ」の歌詞で、特に印象に残っている言葉、フレーズはありますか?
こんなに歌詞を見ないで歌える歌は、これまでの中でも無いなと思います。シンプルな言葉で書かれていますし、意味の解らない言葉は全く出て来ませんし、どこをとっても印象的です。また、歌詞というのは何処かが無くなると成り立たなくなるものだと思うので、「永遠(トワ)の調べ」に関しては、やっぱり全部ですね。

──「永遠(トワ)の調べ」というタイトルは、歌詞が出来た時に決まっていたのですか?
歌ってみてからタイトルをどうしようかというところで、プロデューサーが恥しそうに“「永遠(トワ)の調べ」で”と言いまして(笑)。“永遠”とフランス語で“貴方”という意味の“toi(トワ)”をかけているそうです。

歌という一つのキッカケが、リスナーの生き方や心と向き合える役に立てたら。

──「永遠(トワ)の調べ」のミュージックビデオは、どんな仕上がりになりましたか?
映画の映像をたくさん使わせて頂いてます。大幅に甘えさせていただきました(笑)。映画がキッカケでこの曲に出会い、この詞も生まれているので、そこから掛け離れることは考えられなかったですし。私たちにイメージを膨らませてくれる役割として映画のシーンがとても大切なものだったので、映画の映像とクロスできると良いなというのが当たり前にありました。

──「永遠(トワ)の調べ」を通して、リスナーにどのような想いを伝えたい、もしくは、どんなことを感じてもらえたらと思いますか?
基本的に自分が歌う歌に関しては“こう思って欲しい”とか全く思わないんです。例えば、「永遠(トワ)の調べ」を聴いて悲しくなる人もいれば、何か力強いものを見つける人もいるでしょうし。本当に聴いてくれる人たち個人個人の心が、その人たちが自分にとっての何かを見つけて貰えたら良いなって思います。「永遠(トワ)の調べ」に限らず、歌という一つのキッカケが、聴いてくれる人達それぞれの生き方、その人自身の心と向き合える何か役に立てたら良いなと思って、いつも歌っています。

ウミガメのドキュメンタリー番組と上田現さんの旅立ちが重なって生まれた「遠い海へ旅に出た私の友達」

──c/w「遠い海へ旅に出た私の友達」は、“願いが 時を渡り 未来に 届きますように”というフレーズが、“日輪の遺産”の物語とイメージが重なったのですが。
この曲が出来上がったのは結構前なんです。ドキュメンタリー番組の主題歌だったんですが、番組を収録したのは3年前、放送は2年前になります。TBS系の鹿児島のテレビ局の方から、私と番組を作りたいってお話をいただいて。ウミガメのことを追究していくテレビ番組で、ナレーションやナビゲーターを担当させていただいて、主題歌も一緒に進めていきました。でも、ウミガメを追っていることと、「ワダツミの木」を作ってくれた上田現さんが旅立ってしまった(2008年3月9日、肺ガンで逝去)ということとが重なったので。そういう出来事からこの曲が生まれました。

──下調べ不足で大変失礼しました。「永遠(トワ)の調べ」より制作が後だったら、“日輪の遺産”に関連しているのかなと思ったもので。
実は主題歌も狙ってたとかね(笑)。でも、私は歌を届けている人間として、その人がその人なりの繋ぎ方が出来てくれたら、それは、とても嬉しいことです。「永遠(トワ)の調べ」から「遠い海へ旅に出た私の友達」っていう曲があって「やわらかなサイクル」に続くという1枚の作品としては、もちろん意味があります。「永遠(トワ)の調べ」の内容から、“旅立ち”に関して自分たちの心を鎮めていくとか納得していくという、自分たちの心を自分なりに見つけていくという1枚にしたかったので。ですから、そうやって繋がって感じてもらえたことは良かったなって思います。

──「遠い海へ旅に出た私の友達」の歌詞で、特に印象に残っているところは?
上田現さんが旅立ったことが私の中で凄く大きなことでしたし、歌っている時も、まだ自分の心が納得していない時期でもありました。“今だけ『さよなら』”という歌詞が出てくるんですけど、自分に言い聞かせるように歌っていたという思いがあって、この曲に関しては、その部分が強く自分の心の中に残っています。

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September 2, 2011
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